からすの母の徒然草

我が子の巣立ちは楽しみだけどちょっぴり切ないかな。空の巣症候群には決してならない。これから、我が家の第2ステージのスタート!

平安神宮の薪能

週末を利用して、京都に行った。

滞在中に平安神宮薪能が催されると知り、前売チケットを買って楽しみに、気合を入れて向かった。

 

当日は午後から平安神宮の隣のロームシアターで出演者による鑑賞のレクチャーが聞ける公開講座があり、能と狂言の違いやお囃子の説明を聞いたり基本所作(泣きの仕草や基本の姿勢、笑いの所作や謡いなど)を体験しながら、お固いイメージの古典芸能を身近に感じる事ができ、ますます上演が楽しみに気分が上がってきた。

 

チケットは前売で入手したが、席は自由席となっており、ネットで過去の情報を収集すると会場は1時間前に、そのさらに2時間前から並んでないと良い席を取れないという情報も。

 

平安神宮薪能は毎年、6月1日と2日に上演と、曜日に関係なく開催されていて、今年はたまたま土日と重なったようだ。

 

絶対、近くで見たい。

 

天候は晴天、気温は午後3時の時点で確か28度位だったが、並ぶ事を決意。

準備として、コンビニで水を買い、蔦屋で平積みされてた文庫本を買い、終演が21:00近くなりそうなので腹ごしらえのホットサンドを買って応天門へ向かうと15:30。

既に門前に平行して2列×3レーン目の途中となっていた。

老若男女多国籍の方が思い思いのスタイルで待っている。

私は綿ガーゼ生地のポンチョを頭から被り、照りつける白砂の上に持っていた買物袋をお尻に敷いて腰を下ろした。暑い🥵

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17:00に開門となり、整然と入場。待った甲斐があり、そこそこ席は選べる。それでも正面の前列は結構埋まっていた。

私は脇正面の前から2列目に陣取る。

夕暮れ、時折心地よい風が流れ、1000円で購入したパンフレットを眺め、さらに予習。

 

全4幕。

1幕目は改元を寿ぐ『平安』

能は悲劇的な内容が多いと聞いたが、この演目は慶事を祝う内容だった。

寿ぐ(ことほぐ)と読むことを初めて知った。

 

1幕目の後に火入れ式が厳かにとりおこなわれる。空が金色から茄子紺色に移ろう時間帯。

提灯に灯りがともり、場内のライトも補助的に舞台を照らし、舞台背景の太極殿の朱、緑、白の各色が雅に映える。

 

あぁ。何て美しいんだろう。

日本の古典芸能とか仏像とかに心を惹かれるようになったのはいつ頃からか。

年齢を重ねてからだろう。

 

途中で飽きるかなと当初思っていたけど、言葉が聞き取れないところも多々あったけれど、パンフレットで予備知識を入れていたし、何より手先足先の動きや全体の雰囲気に吸い込まれるような感覚で、最後まで集中して鑑賞する事ができた。

 

良かった。日本、良いじゃないか。

文化庁が京都に移転するという。スポーツとか文化って、政争の具とならず、世界共通の平和なとこにあって欲しい。

人種、性別、年齢、貧富の差、学歴、障害、、、そういったことに全く関係ない豊かな社会、生活、精神に寄与して欲しい。

そういう意味でも、政治の中心と距離があって良いと思った。

 

今回、メインの用事は他にあったけど、予想以上に素敵な時間を過ごす事ができて幸せでした。

 

上演中は撮影禁止なので、終演後に雰囲気をパチリ📸


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